集中内観 体験報告 NO.182

 内観はまず親を対象に・・ということだったのですが、長らく離れて暮らしてい
たので、否定的な感情を思い出せず困ってしまいました。面接でその事を話すと、そ
れでは今の家族に対する内観をしてみましょうということになりました。

 最初は理論的に考え、分析のようになっていたのですが、面接で否定的な感情を
出すことが大事と言われ、それからは誰が対象ということもなく、ただただ沸き上
がってくる否定的な言葉を書き連ねていました。いちいち言葉で書くのが面倒になり、
グルグルと線を書きなぐりながら、腹の中で言葉を唱えていました。

 1日目はひたすらそれだけをし、終わりには書いた紙を破いてまさにゴミにし、
帰りにゴミ箱に捨てました。1日中、否定的な感情を出していたので、きっとスゴイ
顔になってるんじゃないかと思ったのですが、面接者の方に、「顔がすっきりしまし
たよ」と言われ、不思議な気持ちでした。

 2日目は線を書きなぐりながら、口パクで言葉を唱えることにしました。腹の底
から絞り出すようなかんじで言葉を唱えました。そのうち、「痛い」という言葉が
きっかけで、幼児の頃に大火傷をしたことを思い出しました。自分ではその時の記憶が
まったくないのですが、しばらく、「痛い」、「痛い」と言っていると、自然に
「お母さん」の方に気持ちが向いていきました。どんどん母を求める気持ちが出てきま
した。寂しかったこと(母は私の生後すぐ働いていました)、自分が一生懸命がんばった
こと、等の気持ちが出てきました。

 自分に母親を求める気持ちがあるなど考えたこともなかったので、意外でした。
小さい私は母を求める気持ちで一杯でした。「一緒にいたかったよ」、「がんばった
よ」。涙が出て止まりませんでした。しばらくそうした気持ちでいると、今度は母の
顔が胸の当たりに浮かんできました。「いつも心配してたよ」、「いつもここにい
るよ」、「一緒にいるよ」と。最後には「ありがとう」、「ありがとう」と書いてい
ました。

 振り返ると、今まで随分いろんなことを我慢して、自分なりに一生懸命やってき
たんだ、がんばってきたんだ、と自分を誉めてあげたい気持ちになりました。

 今回、内観を受け、このシステムは誰かにお任せというのでなく、自分自身で浄
化するという点が良いところだなと思いました。もちろん、補助的な力(メイン?)
が働いているからスムーズに事が運ぶのでしょうが・・・、心の奥にある大事な気持
ちに気づかせてくれる素晴らしい体験でした。

 内観後は心の曇りが取れたのか、しばらく楽しい気分でいたのですが、日々の生
活に流されて、またまた元に戻ってしまいました。悲しいかな、まだまだ修行が足り
ないようです。また、内観に参加して、あの楽しい気持ちを取り戻したいと思いま
す。暖かいサポートをいただき、ありがとうございました。