NO.59 遠隔気功

 
テレビなど、マスコミ等で中国系の気功治療(外気功)が紹介されてから、だいぶ月日が経ちましたから、多くの方には理解いただいている東洋医学の気功ではありますが、しかし、「氣」というものが目に見えないものだけに、一方では、今でもまだ、理解して頂くのは大変な感じです。
 
「氣」とは実際に感じられるものですから、一度でも「氣」を受けて頂くと、「あら~~ 本当だわね~ 氣って、あるのですね~~ 」ということになりますが・・
 
しかし、「氣」を感じた事がないという方にとっては、「信じる」「信じない」の世界になってしまうので、仮に、「氣」の存在を信じられないという方々にとっては、この先のお話しは、さらに、ご理解に苦しむかと思います。申しわけありません。ですが、結論から申し上げますと、「遠く離れている方に対しても、遠隔気功という方法で気功の施術が可能なのです!」
 
中国系の気功を修めた気功師(気を発する人)が行う外気功の場合には、気功師が、患者さんから約1~2メートル程離れた距離から気を送ります。たいていは気功師の掌から氣(エネルギー)が放射されます。このように、お互いが顔を見合わせて行うのが一般的な気功治療、いわゆる外気功と呼ばれているものです。
 
しかし、遠方にお住まいの場合には、気功治療院まで通うことができないということもございますが、その方々にも受けて頂けるようにと工夫された気功治療が遠隔気功だとご理解頂ければと思います。遠隔気功とは読んで字のごとく、気功を受けていただくあなたと、気功師との距離的制約はありません。遠隔気功では、あなたが何処に居ても、気功を受けることが出来るというわけです。たとえ、地球の裏側のブラジルでも、フランスでも、イギリスでも、どこでも・・・
 
遠隔気功を理解して頂くために簡単にご説明させて頂きますが、たとえばですが、江戸時代ですと、離れた相手に意思を伝えるには・・・ 飛脚が手紙を持って走りました。
 
昭和の中頃には、電話回線が普及して、家と家とが電話線で結ばれるようになりました。江戸時代の人が、電話での会話に遭遇したら、ビックリするでしょうね~~ 江戸と、大坂が、線でつながっている? なんとも不思議な話ですから。
 
まもなく、コードレス電話が開発され、更に便利になりました。家の中で、ブラブラ、歩きながら、お喋りができます。「ありゃ~~ ついに電話線も必要なくなったの?」と、江戸時代の人だったら、口から心臓が飛び出てしまうかもしれませんよね~~
 
そして、平成の今、何処にいても、電話線なしで会話できる携帯電話の普及です。家庭用のコードレス電話では親機から子機まで数十メートルが限界(各社によりまちまち)です。
 
 それに対して、携帯電話では、かなり遠く離れた相手にまで電波が届くように工夫されています。電波のように「波」の性質を持つものは、波長(周波数)を変えることによって届く距離を伸ばすことができます。気功師が放つ気(エネルギー)も電波と同じ「波の性質」を持っているので周波数を変えさえすれば世界中、どこへでも伝達させることが可能なのです。
 
私が気功治療を始めた当初は、一般的な外気功と同じく、患者さんから1~2メートル離れた距離から行っていました。あるとき遠隔気功の必要性に迫られ、徐々に距離を離すという実験をしたら・・・ 例えば隣の部屋から、次に近所の家から、次に隣の町からというように、最終的には距離には関係がないということがわかりました。
 
むしろ実際の距離より、気功師の意識の持ち方に左右されるということが分かりました。たとえば、「1メートルの距離でも離れているな~ これだと無理だろう?」と感じてしまえば、それはそのようになりますが、たとえ数千キロ離れていても、「別にたいした距離ではないですよ」と思うことができれば、それはそのようになるのです。要は、その人自身が感じ、描いているように気は動いてゆく、伝わってゆくのです。それが気といわれる世界なのです。なんとも不思議な世界でしょう?