NO.66 なんとな~く

 
今日は久しぶりの更新です。待ちわびていらっしゃった方、いらっしゃるのかな?
なんといっても、夏から秋にかけては、とっても忙しい日々でした。(いいわけ)
今日は、朝から晴れてはいますが、風が強く、なんとな~く、外には出たい気分にはなれません。
ですので、なんとな~く、パソコンを立ち上げて、久しぶりに気の学校の内容を書いています。
今日のタイトルは「なんとな~く」ですが、改めて、自分自身の行動や思考を意識してみると、この「なんとな~く」が意外と多い人に気づきました。
 
え~~ 今更、気づいたとは、ずいぶん、遅すぎる気づきではないですか?
 
そうですか~ 人って、不思議なもので、自分では気がつかない内に、自分自身のパターンが勝手に出来上がっているというものですよ。
 
と、いいわけを言いつつ、話を進めると致しますが、たとえば、
 
なんとな~~く、甘いモノが食べたくなったので、今日はケーキでも食べちゃおうかな~
と思って、迷いもなく、ケーキ屋さんに足を運べる人って、とっても、幸せ者ですよね。
 
今晩は、なんとな~く 飲みたい気分だから~ という事で、夜には居酒屋に直行できる人って、とっても、幸せ者ですよね。
 
今日は晴れて気分がいいので、なんとな~く 明るい色の洋服をきてみたのよね~~
 
あのお店、なんとな~く いい雰囲気がしなかったので、何も買わずに、すぐに出てきてしまったのよね~~
 
友達に誘われたけど、なんとな~く そんな気分になれないので、今日は断ったのよね~~
 
なんとな~く ○○○の気分だから、□□□をしたのよね~~
 
いいじゃ~ ないですか。
なんとな~く なんとな~く なんとなくなよのね~~ の何とも言えぬ、曖昧な感じ!
 
これは、これこれ、こうなのだから、だから、これをするべきなのだ!
などと、しっかりとした意志はまったく感じられない、とっても曖昧な感じ。
でも、なんとな~く いいんじゃないのかな~~
 
たとえばですが、世の中の人を、大きく二つのグループに分けたとします。
思考タイプの人間、そして、もう1つは、感覚タイプの人間。
この二つは相反するというか、思考タイプに寄り添えば寄り添うほど、感覚タイプからは遠ざかるし、また、その逆も真なりで・・・
 
食事を例にとって、お話しますと
思考的タイプの人でしたら、どの栄養素を、どのように摂取すれば、体が元気になれる。または、健康になれる。と頭で考えて、食べるモノを決めますよね。それに対して、感覚タイプの人でしたら、今晩は、なんとな~く、○○を食べたいような気がするので、という気分で食事内容が決まってしまいそう。
 
どちらがいいのかな? と問われると、なんとな~く、困ってしまう、この私ではありますが、実は、どちらにも一長一短はありますし、という事を重々承知の上、私個人の意見としては、感覚タイプの人の方がストレスは溜まらないのかな~ という気が致します。
 
今から30年位も昔の事ではありますが、実は、この私、なんと、食事療法なるものに興味を持って、これは陰性の食べ物だから冬には食べない方がいいとか。これも熱帯地方で採れた陰性の食べ物だから、寒い冬には食べない方がいいとか。などなどと、陰とか、陽とかの不可思議な理論(チャート)をエスカレートさせて、食事内容を決めるという食事療法に没頭していた事がありました。
 
今、振り返ると、その当時は、まさに、地獄のような日々でしたね~~(笑)
なんとな~く これが食べたいんだけどな~ と思っても、陰陽理論に照らして、その食べ物が今の自分に合わなければ、なんとな~く は、一切通用せず、ただ、ひたすら我慢。我慢。我慢!
 
たとえば、その食事療法の世界では、チョコレートなんて、ある意味、最悪の食べ物みたいで、その世界にはまってしまうと、チョコレートを食べること自体、ものすごく罪深い事をしているようで、食べた後では、深い、深~~い、罪悪感にまで至ってしまう事もありました。お菓子業界の方々にはたいへん申し訳ない話なのですが、「チョコレート、イコール、毒」って感じにまで、その当時の私は洗脳されてしまいました。
今、思うと、ガッ ハッ ハッ ハ~~~~ なんですが、その当時は、真剣そのものでしたね~
 
今でも存在するのかな~ 20台の頃に、私自身がはまってしまった、あの食事療法。
たしかに、それを実践すると、ある程度の体質改善が行われ、ある程度の病気は治るのですよ。その当時、私自身は、その道の大家と言われたある先生の家に住み込みで、スタッフをやりながら、その食事療法の勉強をしていた事もあり、その食事療法によって救われたという多くの人達を、実際にこの目で見てきたことも事実ではあります。でも、体質改善が成された。病気が改善された。としても、それとは引き替えに、何か、大きなモノが失われてしまうかもしれないな~ と、なんとな~く そんな気がするのであります。
 
ある事件がきっかけで、私自身はその先生の元を離れることになったのですが、
なぜ、その食事療法なるものに興味をもったのか。という最初の原点に立ち戻ってみると、
私自身の場合、食事療法で病気を治そうと思ったわけでもなく、または、体質改善をしようと思ったわけでもなく。
 
ある時、ある人の本を読んでいて、自分に合った正しい食事をしていれば、人の心は正しい方向へと自然に育つ。
というような内容が書かれていた事に共感し、では、いったい、何が、自分自身にとって、正しい食事と言えるのか? と「正しい食事とは何か?」の追求をしてゆく課程で、さまざまな情報の一つから、それを選択したのでありますが・・・
 
チョコレートが毒に見えるまで、深くのめり込んでしまった食事療法から、なぜ、離れる事ができたのかと言えば、
それは、まさに、その当時の私にとっては「ある事件」が決め手となった訳でして。
(お菓子業界の皆様、表現が未熟で誠に申し訳ない次第です)
 
その事件とは、ある時、ある患者さんが、その先生の処へ、食事療法の指導を受けるために、東北地方から、はるばると電車に乗ってやってきたのでありますが、その際、手土産にと、とっても高価そうな、甘~い お菓子の箱詰めを持って来たのであります。その方にしてみれば、好意のつもりで、お世話になる先生に対して最善を尽くしたのでしょうね。
 
その時、先生は、一応、ニコニコして、そのお菓子を受け取り、すぐに食事指導に取りかかりましたが、しかし、その患者さんがその場を離れた後で、態度が急変して、急に怒り出し、「あの野郎、この俺をなめているのかよ~ 俺が伝える食事療法では、砂糖は一切、食ってはいけない事ぐらい、分かっいて、ここに来ているはずだよな。だったら、なんで、この俺に、菓子など持って、この場へくるんだ!」と激しく怒って、そのお菓子を一切口にすることなく、ゴミ箱へ投げ捨ててしまいました。
 
その一部始終を見ていた私としては、ちょっと、びっくりしましたよ。
もちろん、先生の気持ちも分かるけれど、でも、せっかく、お菓子を持って来て下さった方の気持ちも分かるし・・・
ゴミ箱へ捨てる必要もないのにな~~ 
 
私の気分はすっきりとしないまま、夜になってしまい。
何度も、ゴミ箱を見ては、ため息でした。
やっぱり、捨てるのでは、せっかく持って来てくれた患者さんと、それを作ったお菓子職人にも、申し訳ないしな~ お菓子の材料となってくれた食材にも申し訳ないし・・・ などなどと思って
私は、その晩、一人で、ゴミ箱からお菓子を拾い上げ、フタを空けて、食べました。
久しぶりに、食べた甘いものの味は格別においしかった!
 
その時の自分は、甘いものが食べたいという誘惑に負けて食べた。ということでもなく、食べ物を大切にしなさい。という両親からの教えの影響も多々あり、また、食事療法の本丸に乗り込んで、実際に、それを実践した結果、自分自身の心が窮屈になってきた。これでいいのだろうか? などなどの諸々の思いからの、なんとな~くの最終決断でした。
 
その菓子を拾い上げて、食べるには、それなりの決意が必要でした。
目の前の菓子を拾い上げて食べるということは、この場から出て行くことを覚悟の上。すなわち、その食事療法とは決別!
 
私は、食事療法の為の食事療法をしているわけではないのだ。
人が豊かになるためには、正しい食事だ。ということで、「正しい食事」という事を、自分自身の体験として確かめたかっただけなのだ。今日の、あの先生の態度を見て、やっと、自分の中で決着がついた。
 
お菓子を食べた後に後片付けをしておけば、先生には、ばれずに済むはずだったのに、私はあえて、食べた残りはテーブルに残して、まだ残っていますから、だれか食べたい人は食べて下さいね。と言わんばかりの状態のまま、お菓子をテーブルに放置して、その場を立ち去り寝てしまいました。生意気にも、先生に対する挑戦状(この食事法では人は豊かになれなせん!)ですよね。理屈では負けてしまいそうだったので、口では言えないけど、二十歳そこそこの未熟者なりに態度で現したというわけですよ(笑)
 
案の定、次の日の朝に、
「だれだ、昨日、ゴミ箱へ捨てた菓子を、拾い上げて食った奴は?」
 
スタッフは私以外に数名居ましたから、先生はそう尋ねたので
 
はい、菓子を食ったのは、私です。と、手を挙げたら、
 
馬鹿者! ここから出て行け。と言われました。
破門ですよね。
 
言われるまでもなく、覚悟は決めて、荷物をまとめていた自分としては、すぐにその場を立ち去りました。
 
それから、再び、再チャレンジで、正しい食事が人を育てる。というテーマについて、では、いったい、どうしたら、自分にとっての正しい食事ができるのか。
 
あの破門以来、数年を経過したある日のこと、
なんとな~く ふっと、気づきがやってきたのであります。
人間以外の動物は、みんな、自分自身の味覚を頼りに、食事をしている。
この俺も、今日から頭で考えて食べるのでなく、自分自身の味覚を信じて、動物達と同じように、感覚的な立場から、食べる事にする。
なんとな~く そう思ったのでした。
 
私自身にとっての正しい食事とは、
自分自身がなんとな~く 食べたいな~ と思うモノを、よく味わって、食べるだけ。
いずれまた、機会があれば、この辺については、詳しく書きたい処ではありますが、今日のところは先に進ませて頂きますが、こんな単純な結論が出るまで、なんと、7年間の日々を費やしてしまったな~ という20代の苦い経験の中で。
 
日々の生活の中で、なんとな~く なんとな~く を大切にすることで、その人自身の直感力。すなわち、鋭敏な感覚が磨かれ、人は幸せの方向へ近づいてゆくような気がするのです。
 
なんとな~く とは、ある意味、天の導きでもあり、思考から得た方向性とは、次元の異なる方向性でもあるような?
 
何で、そんな、大それた事が、この公の場で言えるのか。と尋ねられても、それに対しての根拠はまったくなくて、ただ、なんとな~く 思いつくままを語ってしまいましたが、いざ、正気に返ると、トホホ~~ ですわ。
 
余談ですが、私は、最近、なんとな~く、ビールではなくて、熱燗(あつかん)なのです。熱燗と気の学校と何が関係するのかといえば? まったく関係ないわけですが、一応、スタッフ一同、元気でやっております。もちろん私自身も、毎晩、酒が飲めるほどに元気にやっております。ということを、しばらくぶりにホームページを更新したので、お伝えしたかったわけでして・・・
 
朝晩など、だいぶ寒くなってきましたが、くれぐれもお身体、ご自愛下さい。では、失礼致します。